ここで言うデメリットというのはカレッジや大学へ進学しようとする人に向けて書いたものです。短期間の語学学校への留学でアメリカの生活を体験してみたいという人に向けて書かれたものではありませんのでご注意ください。
●ESLの落とし穴 その1
ESLに限った事ではありませんが、アメリカに来ただけで英語力が自動的にレベルアップすると思っている人が時々いるようです。けれども、それは大きな誤解です。リスニングに関してはアメリカにいることによって多少レベルアップするかもしれませんが、学校や社会で必要とされる英語力は自分で勉強するほかありません。留学の心構えの記事でも触れましたが自らが受身ではなく積極的に学んでやろうという姿勢が絶対に必要です。
●ESLの落とし穴 その2
英語を母国語としない留学生向けのプログラムということから判るようにESLでは自分と同じように英語をまともに喋れない各国の留学生ばかりです。つまりネイティブスピーカーは数人の先生達だけということになります。当然先生と話すよりも他の留学生と話す機会の方が圧倒的に多くなります。更に地域によっては日本人の留学生もたくさんいます。つまり、読み書きやリスニングなどの基礎的な英語力をレベルアップさせる事は出来るかもしれませんがコミュニケーションスキルという点においては過度の期待は禁物です。
●ESLの落とし穴 その3
あなたにも次第に色々な国籍の友達ができることでしょう。文化や価値観の違う友人と過ごす時間は何物にも代えられない貴重な経験となる事は間違いありません。楽しい時間も大事ですが、もう一度あなたの留学の目的を思い出してみてください。ESLはクラスで学ぶ内容、先生や周囲の留学生が話す英語のスピード、会話に出てくるボキャブラリーの数や種類など比較的ぬるま湯的な環境と言わざるを得ません。せっかくアメリカに来たのなら一刻も早くESLを卒業するために全力を尽くすことをおすすめします。(勿論ここでしっかりと英語の基礎を構築する必要があるのは言うまでもありません。)

※カレッジや大学で更に勉強したいという人に覚えておいて欲しいことです。それは何かというとESLは「英語」を学ぶ場所なのに対してカレッジや大学は「英語を使って」それぞれの学問を深める場所であるという点です。日本の大学と違って遅刻せずに出席する、膨大な宿題をこなす、などは当たり前ですからESLと授業の内容は比較になりません。ですからESLでの授業も始めのうちは苦労するかもしれませんが「自分の目指しているところのレベルから見たらこんなのは大した事ないんだ」くらいのメンタリティで取り組む方が良いでしょう。